腰椎分離症

原因

腰椎分離症は成長期に起こる一種の疲労骨折であり、第4,5腰椎に頻繁に発生します。成長期にスポーツによる負荷が原因となります。特に腰椎伸展、回旋負荷等の繰り返しによる骨へのストレスが原因と考えられています。

症状

スポーツをしていて徐々に腰痛が出現してきます。痛みの程度は様々で、スポーツが継続できる程度の場合も少なくなく、激しい痛みの場合は日常生活でも支障が出るほどの時もあります。ひどくなると坐骨神経痛も出現することもあります。

診断

診察、理学所見のみで腰椎分離症を見つけることは困難で種々の画像検査が必要です。初期にはレントゲンでは写し出すことは不可能であり、逆に言えばレントゲンで写るような場合は陳旧性の腰椎分離症と言え、最適な治療機会を失っているとも言えます。よってレントゲンで写る以前に発見することが治療上重要になってきます。最も早期に発見できるのはMRIであり病期を評価するにはCTが有用です。

治療

治療の基本は保存治療です。初期の場合は安静、コルセット固定にて完全に骨癒合、治癒させることも可能です。病状が進んでいる場合は骨癒合が望めず、偽関節状態で妥協せざるを得ない場合があります。偽関節状態でも全くスポーツができなくなるとは限らず、リハビリ等にてほとんどの場合スポーツ復帰は可能です。ただし、当然ですが骨癒合、完全治癒した場合の方が予後は良好です。